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書きおこし(STARTUPS SELECTION® TOKYO特集)

【第21回】400万ユーザー突破。SNS疲れしない次世代SNSとは?

2021.09.27

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる、ラジオ番組×雑誌×webメディアの連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第21回目ゲストは、株式会社ナナメウエ代表取締役の石濵 嵩博さん。現在400万ユーザーが利用する次世代SNS「Yay!(イェイ)」を通して、誰もが参加すること自体に価値のあるコミュニティ作りを目指す。 今回は起業のきっかけや最近のSNS動向などお話を聞かせていただいた。

▲YouTubeにも放送内容を上げております▲

株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濵 嵩博さん

YAZAWA:本日のゲストはモバイルアプリの開発を行っている株式会社ナナメウエの代表 石濵 嵩博さんです。第11回目放送に来ていただいた籔さん※のご紹介でお越しいただきました。
籔さんとはいつ頃からのお付き合いなんですか?

※第11回目ゲスト 籔 和弥さん:https://www.youtube.com/watch?v=06fcDs0_umo&t

石濵 嵩博さん(以下、石濵):初めて会ったのは、たしか8年くらい前のボストンキャリアフォーラムという就活イベントですね。今はお互い起業家仲間として仲良くさせていただいています。

YAZAWA:ボスキャリが初対面だったんですね!お二人ともグローバルで活躍されていますもんね。石濵さんは、大学在学中に起業されたんですよね?

石濵:はい。2013年5月に起業したので大学4年生の頃です。

YAZAWA:起業のきっかけは何だったんですか?

石濵:最初は全く起業に興味がなかったんですが、大学3年生の頃にナナメウエの共同創業者と出会ったのが大きなきっかけですね。 当時はiPhone4が出たくらいの時期で、アプリもまだ出始めのタイミングでした。アプリのランキングでも「鏡アプリ」がダウンロード1位。これは何かというと、アプリを起動するとカメラが起動するだけのアプリ。まだまだアプリ業界全体のレベルが低い時代だったので、「これなら僕らでも作れるんじゃないか」と思って仲間とiPhoneアプリを作り始めたのが始まりですね。

YAZAWA:これまで起業をしようと決めてから勝てる事業を探す方が多い印象でしたが、石濵さんは逆だったんですね。

石濵:そうですね。あと当時はゲーム開発のニーズも大きくて、プログラミングの受託開発で月30~40万円稼げていたので、そこで少し調子に乗りまして(笑)
「もしかすると就職するよりも開発の才能があるかも」と考えてスタートしたのが今の会社です。

YAZAWA:間違いなく才能があったので素晴らしい判断ですね。
でも起業前はプログラミングなど専門的に勉強していた訳ではないんですよね?

石濵:全然やっていなかったです。僕は青山学院大学の社会情報学部に在籍していたのですが、そこで簡単なJavaのプログラムを学んだくらい。ただiPhoneアプリの開発にその経験はあまり役立たなかったので、独学でゼロから勉強した感じですね。

YAZAWA:新しいことにチャレンジするバイタリティが流石です。

石濵:本当にタイミングと運が良かったです。そもそもボスキャリに参加するくらい就活に傾いていたので、ギリギリで決断して今となってはよかったなと思います。

 

400万ユーザー突破。話題のアプリ「Yay!(イェイ)」

YAZAWA:昨年2月に正式リリースされたアプリ「Yay!(イェイ)」について教えてください。現在、利用者数は400万ユーザーと人気が高まっていますが、具体的にどんなアプリなんですか?

石濵:趣味嗜好が近い同世代のユーザーをマッチングさせてグループ通話を楽しむことができるサービスで、全体ユーザーの85%が24歳未満の若い方です。

YAZAWA:Clubhouseに近いようなイメージでしょうか?

石濵:確かに「日本版Clubhouse」と形容されることもあったんですけど、実際は異なる点も多いかなと思います。Clubhouseって主にスピーカーがいてオーディエンスが話を聞くというスタイルなんですけど、イェイはあくまでグループ通話というスタイル。5人くらいのメンバーが集まってゆるくグループ通話をしながら何かをするような使い方が最も多いですね。あと、イェイの場合はリアルな友達とインターネットの友達半々で使うようなバランスのサービスになっています。

YAZAWA:イェイは何人まで同時に通話できるんですか?

石濵:最大だと18人ですが、10人くらいまでの通話がオススメです。一緒にゲームをやったり、好きなYouTuberやアニメについて雑談をしたり、自分が好きなことに対してダラダラと話ができるような形のサービスになっています。

URUSHI:昔流行ったmixiコミュニティが近いような気がしますね。

石濵:そうですね。当時のmixiコミュニティのように趣味嗜好が近いメンバーが集まって交流できるサービスをスマホ世代向けにアレンジした感じですね。

 

メディア化するSNS。イェイの強みとは。

YAZAWA:TwitterやInstagramなどの既存のSNSと比較した際のイェイの強みってどんな点になるんでしょうか?

石濵:イェイの特徴はコミュニケーションに特化していることです。 既存のSNSは全体的にメディア化していて、視聴者は見るだけであまり投稿しなくなっているんです。YouTubeやTikTokって基本見るだけで投稿しないじゃないですか。その流れが TwitterやInstagramにも来ていて、有名人の投稿やバズった投稿を見るだけに使う人が増えています。SNSのアルゴリズムも友達の投稿よりも人気の投稿がトップに出るようになっているので、ある意味当然の流れなんですが、普通の人が投稿して反応がもらえたり、友達ができたりする体験がしづらくなっていると感じます。 イェイは今のトレンドやメディア化の流れに敢えて逆らっていて、コミュニケーション化に最適化しています。

YAZAWA:イェイでは皆さんどんな投稿をするんですか?

石濵:本当に何気ない日常ですね。例えば、「おはよう」って呟くだけで反応がくるし、 あるいは「食べかけの料理」みたいな雑な写真をあげても反応がくる世界観。誰であっても反応が来るような構造になっているので、普通の人たちにとって居心地が良い場所になっているのかなと思います。

YAZAWA:何かそれはわかります。「いいね」の件数を無意識に気にしてしまったり、SNS疲れってやっぱりあるじゃないですか。 そうじゃなくて、友達同士で自然に会話をしているような体験ができるのがいいですね。

石濵:Twitterで「いいね」がないと恥ずかしいから消そうかなと思ったり、Instagramもお洒落なカフェにいつも行く訳ではないから投稿する写真が見つからなかったり、普通の人が日常をシェアしづらくなっている現状がありますよね。 イェイはフラットな構造なので、ヒカキンさんのような人気インフルエンサーさんは生まれにくいんですけど、だからこそ普通の人が何も気にせずに思ったことを呟ける場所。いかに投稿のハードルを上げずに自分が思ったことを発信できるかっていう点にフォーカスしています。

URUSHI:インターネットが流行りだしたタイミングにあった緩やかなコミュニティの再来だなと感じました。

石濵:おっしゃる通りです。なんか何年かに1度そういうタイミングがくるんですよ。Instagramも投稿のハードルが上がり続けているということで、3年くらい前にストーリーが出てきましたよね。 TikTokの人気に火がついてからは、より面白い動画や質の良いコンテンツに各社が傾倒しているんですけど、これは3年周期くらいで変わる流れかなと予想しています。僕たちは潮目が変わる時期より先回りしてコミュニケーションの土俵で勝負していきたいと思っています。

YAZAWA:それぞれのSNSの色がある中で、イェイは普通の日常を共有できる場として独自のポジションを構築しているんですね。

石濵:それを目指しています。配信ってクオリティや面白さが求められますが、グループ通話って些細なリアクションが価値になるんです。みんなでマリオカートをしながらグループ通話をするにしても、プレイの上手さとかはどうでもよくて、誰かの発言に相槌を打つだけでもその人が通話に参加する意義があるんです。

URUSHI:インターネット上で誰も孤立させないような仕組みですね。 ゲーム以外でもいろいろな用途がありそうですね。

石濵:そうですね。勉強なんかも通話を繋ぎっぱなしにすると、何故かいつもより集中できるんですよ。みんなが勉強している中で自分だけ途中で抜けるのはちょっと恥ずかしい、自分も負けたくないみたいな感じですね。通話を繋ぐことで空気感を共有しながら交流するみたいなところは様々な用途あると思います。

YAZAWA:カフェで勉強するみたいな感じでしょうか?

石濵:そうです。カフェや自習室のような感覚を得られるんじゃないかなと思います。

YAZAWA:コロナ禍という今の状況にもフィットしているサービスですね。

石濵:ここ1年で毎日使うユーザーも倍くらいに増えているので、コロナをきっかけに一気に伸びた感じはあります。こういう状況だからこそ、オンラインで友達との交流を楽しんでほしいですね。

 

公用語は英語。グローバル展開で更なる高みへ。

YAZAWA:最後に、今後の展望について教えていただけますか?

石濵:3年以内にIPOを目指しています。イェイ自体をもっと成長させて社会的意義があるコミュニティを作り上げた後でインパクトのある上場をしたいと思っています。

YAZAWA:今まさにIPOに向けて準備を進めているんですね。 海外では既にタイに子会社をお持ちということですが、これから更なるグローバル展開も考えているんですか?

石濵:そうですね。僕たちの会社って社員の7割くらいが外国人で、5年前くらいから社内の公用語が英語なんです。直近では日本語だけではなくてタイ語、インドネシア語、英語に対応したサービスも展開する予定です。(※2021年7月撮影時点)
SNSマーケット自体はグローバル化が進んでいるので、ここからが本番だなとワクワクしています。

YAZAWA:グローバル展開もかなり前から見据えていたんですね。これまでのスピード感も相当すごかったと思うんですけど、またここから更に急成長していくのを感じますね。

石濵:本気で結果出したいので、ここからが勝負だと思っています。 日本でも存在感をもっと出さないと意味がないので、日本の市場も10倍、20倍に拡大していく。ただそれだけにフォーカスしてしまうといずれ限界が訪れます。 だから同時にグローバルに展開をしていくっていうのは必須。大変なんですけど両方をやり遂げる覚悟です。

YAZAWA:イェイが今後世界中で活用されるようになる日が待ち遠しいです!
石濵さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第21回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=s1Ru6XH46G0

ゲスト
■石濵 嵩博(いしはま たかひろ)
株式会社ナナメウエ 代表取締役。
青山学院大学在学時の2013年5月に株式会社ナナメウエを創業。2020年2月に同世代の友達と音声と趣味でつながるコミュニティ「Yay!(イェイ)」を正式リリース。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
2018年にオンライン秘書サービス「nene」をメイン事業とした会社を創業。2020年に株式会社Wizへ事業売却し、子会社として株式会社neneを設立。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、現在は株式会社neneのCCOとしてPR部門を担当している。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

Yay!(イェイ)
https://yay.space/
同世代の人たちが趣味や好きなことをベースにグループ通話をする次世代SNS。

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