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書きおこし(STARTUPS SELECTION® TOKYO特集)

【第23回】学生起業家から上場へ。エンジニアに特化した人材サービス。

2021.10.28

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる、ラジオ番組×雑誌×webメディアの連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第23回目ゲストは、株式会社Branding Engineerの代表 河端 保志さん。2013年大学院在学中に起業し、昨年東証マザーズに新規上場。エンジニアサービス事業を始めたきっかけや上場するまでの苦労話など語っていただいた。

▲YouTubeにも放送内容を上げております▲

株式会社Branding Engineer 代表取締役 河端 保志さん

YAZAWA:本日のゲストは、エンジニアに特化した人材採用サービスやキャリアサポート事業を行っている株式会社Branding Engineerの代表 河端 保志さんにお越しいただきました。
まず初めに具体的な事業内容を教えていただけますか?

河端 保志さん(以下、河端):企業様にITエンジニアを紹介、派遣するサービスを行っています。世の中のIT化が加速したことで、多くの企業様がエンジニア不足に困っている状況なので、そこをサポートさせていただいています。 他には、プログラミングスクールやエンジニアの独立支援サービスなど、エンジニアの教育から独立まで一気通貫でサポートするような事業を展開しています。

YAZAWA:河端さんがエンジニアサービスを選ばれたきっかけって何だったんですか?

河端:僕は『ゴールドラッシュ理論』が好きなんです。ゴールドラッシュで1番儲けたのは金を採掘した人ではなく、ツルハシを売った商人だという逸話なんですけど。 2008年にiPhoneが出たときに、「これからインターネット人口が爆発するな」という確信があって、同時にインターネットサービスのスマホシフトが起こると思いました。『ヤフオク!』から『メルカリ』にブームが移り変わったような流れですね。
ただ、スマホ系サービスだとユーザーを獲得していくサービスがメインになってしまうので、当時まだ大学院生で社会人経験も与信もない状況ではなかなか勝ち筋が見えない。 そこで、ゴールドラッシュ時代の商人のように確実に勝っていけるサービスは何かを考えて着目したのが今のエンジニア事業になります。

YAZAWA:なるほど。根幹にはゴールドラッシュの考え方があるのですね。
学生時代に起業されたとのことですが、大学でも工学を専攻されていたんですか?

河端:はい。僕はエンジニアしかいないような大学出身なので、工学の専門知識があることに加えて、エンジニア属性がどういう人なのかを熟知しているのが大きな強みだと思っています。人材会社はどうしても営業寄りのサービスが多いので、エンジニアとあまりにも属性が違うんです。エンジニアが何考えているかもわからないし、エンジニアの満足度も全然取れていない。そういった課題がある中で、エンジニアに本当に合ったサービスを提供したいと思ったのが始まりですね。

YAZAWA:私も新卒で人材会社にいたので、エンジニア担当の同期から「話を聞いても難しくて理解できないし、エンジニアの方がどういう仕事を求めているのかわからない」という話を聞いたことがあります。何も知識がない中でエンジニアの仕事を紹介するのは相当難しいですよね。

河端:そうだと思います。専門用語や知識の問題もありますが、一般職とエンジニア職って仕事に対する考え方や文化が全然違うんですよね。日本人の文化をアメリカ人に押し付けてもうまくいかないのと同じ感じ。

YAZAWA:なるほど。わかりやすいです。

河端:紹介事業からスタートして、今は付随するサービスを徐々にパッケージ化しているんですけど、その中の1つがエンジニアの独立支援サービス。エンジニアって「フリーランスで働きたい」というニーズがとても多いんです。場所や時間に縛られず仕事ができるので、実は国内で最も自由に働ける職種なんじゃないかなと思います。 エンジニアに『フリーランスになる上での課題』をヒアリングしてみると、確定申告や保険など意外と実務以外の不安が大きいんですよね。そのあたりのフォローや1人1人のライフスタイルに合った仕事を紹介できたことがサービス拡大の一因かなと思っています。

YAZAWA:エンジニアのスキルがあって、更にエンジニアの悩みやライフスタイルも理解している河端さんだからこそ作れたサービスなんだなと実感しました。

河端:ありがとうございます。

URUSHI:社名にも現れていますが、エンジニアに寄り添っていくという軸が一切ブレないのが素敵だなと思います。

河端:エンジニアサービスをやっていれば、逆にITサービスはいつでもできますからね。 設立当初は資金がありませんでしたが、エンジニアサービスで売上を伸ばして、昨年新規上場も果たせました。今後は新たなWEBサービスを大々的に展開するにしても、社会的な与信があり資金調達もできます。
資金をクリアしたら次に考えるのは人材。多くの企業は優秀な人材確保に苦労しますが、僕らの場合は自社が抱えるエンジニアに依頼すればいいだけ。ここは非常に理にかなっていますね。

 

小学生から独学でプログラミング。子ども時代の性格は?

YAZAWA河端さんは小学生の頃からプログラミングをしてお小遣いを稼いでいたと伺ったのですが、どのような幼少期を過ごされていたんですか?

河端:IT起業家ってすごくエリートな方が多いんですけど、僕の場合、父はサラリーマンで母は専業主婦というごく一般的な家庭で育ちました。 プログラミングというよりホームページ作成なんですけど、近所の本屋でホームページの作り方の本を立ち読みしたのをノートにメモして、父親が会社から持ってきたパソコンで作成してみるみたいなことをしていました。

YAZAWA:最近の小学生はプログラミング学習を行うようになりましたが、時代を先取でやられていたんですね。 ちなみに、子ども時代はどんな性格だったんですか?

河端:AB型らしい斜に構えた性格だったと思います。 血液型で性格が決まる訳ではないですが、AB型って小さい頃から「変わってる」とか刷り込まれていくんですよね。まだ自分のアイデンティティが形成されていない状態の人間からすると、「俺って変わっているんじゃないか」とか思うようになって(笑) みんなが右って言う場面で左って言った方がかっこいいんじゃないかと思ったり、敢えて左を選ぶ妥当性を考えるようになったり。

YAZAWA:周囲に流されず自ら思考して行動する力が長けていたんですね。

河端:あと年が離れた姉の影響も大きいと思います。僕は4人兄弟の末っ子で上3人は全員姉なんですけど、1番年が近い姉でも10個上、1番離れている姉だと17個上なんです。 姉からすると生まれた時にはもう高校生なので、僕は完全におもちゃですよね(笑)
でも良かったのは、すごく負けず嫌いな性格だったので、何でも姉と同じ目線で物事を考えるようになったこと。常に最低でも10個上の視点で考える癖がついていたと思います。だから自然に同年齢の子どもより思考のレベルが高くなった気がします。

YAZAWA:幼少期から深く思考する習慣がついていたことが経営者としてのスキルにも繋がっているんですね。

 

上場までに1番大変だったことは断トツで〇〇

YAZAWA:2020年に設立7年目で上場されましたが、上場する上で1番大変だったことって何ですか?

河端:断トツでガバナンス体制を整えることですね。労働基準法を遵守した健全な働き方ってもちろん理想的なことではありますが、スタートアップの初期にそれをやって伸びている会社は見たことがありません。世間ではブラック企業と定義されたりしますが、意識が高い人間からすると自発的にブラックな職場で働きたいんですよ。
20代とか若い時の1秒って本当に大事だと思っていて、スポーツでもいかに練習時間をたくさんとるかが重要じゃないですか。同様にいかに仕事と向き合う時間が長いかってすごく重要だと思うんです。

YAZAWA:確かにスタートアップって仕事と生活の境目がない人が多いですよね。仕事が人生の中心になる時期なのかなと。

河端:当社にいたメンバーも上昇志向が強い人間の集まりだったので、「20時以降に仕事をするな」「パソコンを持ち帰るな」など働き方の変化を強いられるのは抵抗があったと思います。ガバナンス体制を作りつつ、その中で数字も伸ばさなきゃいけない。ここはやっぱり苦労しましたね。

YAZAWA:やりたいのに残業できないってそれもまたストレスですよね。

河端:そうなんです。そういった働き方の変化に伴って残念ながら退職を選んだメンバーもいます。「うちの会社はめちゃくちゃきついけど、めちゃくちゃ成長できて楽しいよ」って言ってたのにその環境を提供できなくなってしまった訳ですから。

URUSHI:それは河端さんも苦しいご決断だったと思います。
でも大きな企業になるための第一歩を踏み出されたということですね。

YAZAWA:上場が決まった時に1番初めに感じたことは何ですか?

河端:「マジで頑張んないとヤバいな」という危機感のみです。

YAZAWA:「嬉しい!」「やったー!」というお気持ちは…?

河端:ゼロです(笑) 今は起業してから1番危機感を感じてます。 これまで草野球で頑張ってたけど、やっとプロ野球に上がれた。でもプロ野球でもまだベンチにさえ座れていない段階なので焦りしかないですね。
ここからやるべきことは明確だし成功イメージも見えているのですが、10年とか長い時間はかけていられません。最短スピードで結果を出して飛躍したいので、そこに対しての焦りは大きいです。

YAZAWA:これからグローバル展開もお考えなんですか?

河端:視野に入れて動いています。ここから成長スピードを更に上げてやりきりたいと思います。

YAZAWA:今後の更なるご活躍に注目しています!
そろそろお別れのお時間ですが、最後に告知などありますか?

河端:現在採用をかなり強化していまして、一緒に会社を作っていくメンバーを幅広く募集しています。僕らは上場1年目でまだまだ小さい会社なんですけど、この10年で誰もが知る日本を代表するような会社にしていきたいと思っています。 募集していない枠はないので、ご興味ある方はHPでもTwitterやDMでもご連絡をお待ちしています!

YAZAWA:全枠募集とのことで、気になる方が是非DM送ってみてください!
河端さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第23回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Rk6HcsKYqQo

ゲスト
■河端 保志 (かわばた やすゆき)
株式会社Branding Engineer 代表取締役CEO。
1989年、埼玉県出身。2014年電気通信大学大学院卒業。同院にて人工衛星の姿勢制御の研究を行う傍ら、個人で営業活動やコンサルティング業務を経験。リクルートやDeNAでのインターンを経験したのち、2013年大学院在学中に株式会社Branding Engineerを創業。2020年に東京証券取引所マザーズに上場。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
2018年にオンライン秘書サービス「nene」をメイン事業とした会社を創業。2020年に株式会社Wizへ事業売却し、子会社として株式会社neneを設立。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、現在は株式会社neneのCCOとしてPR部門を担当している。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

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